鶴見教会の社会問題への取り組み
2017年5月21日現在
鶴見教会社会問題委員会
Ⅰ.社会との関わりの基本姿勢
私たちの鶴見教会では、社会的な諸々の問題、その具体的なかかわり に対して、主の御言葉に押し出され、祈りに支えられながら、取り組んでいます。
聖書の中の主イエスキリストの御言葉「父なる神が・・・わたしを世にお遣わしになったように、わたしも彼らを世にお遣わしました (ヨハネ17章18節)」 により、私たち教会は遣わされたものとして、世にある教会として の責任を担わされています。
このかかわりの際、国家との関係が重要になりますが、日本キリスト 教会が第33回大会(1983年10月12日)に決議しました
「現代日本の状況における教会と国家に関する指針」
にそっています。
また、このための会員への情報提供・啓発、「教会と社会を考え」ての学びの実践のための企画・立案を社会問題委員会は行っています。
Ⅱ.主な取り組み
〔教会の内で〕
社会問題委員会: 奇数月に年間で約5回開催しています。オープンな会で、教会員であれば、どなたでもゲストとして参加できます。
広報紙として「委員会たより」を年1回発行しています。
〔教会の外に向かって〕
【福祉関係】
現在、チャイルド・ファンド・ジャパン、キリスト教メンタル・ケア・センター(CMCC)、横浜マック等の諸団体への献金を行っています。
①チャイルド・ファンド・ジャパン(CFJ)
特定非営利活動法人(NPO法人) チャイルド・ファンド・ジャパンは、日本の非政府組織(NGO)として、「すべての子どもに開かれた未来を約束する国際社会の形成」を目標とし、「生かし生かされる国際協力を通じて子どもの権利を守る」ための支援活動を行っております。
1975年より、アジアを中心に貧困の中で暮らす子どもの健やかな成長、家族と地域の自立を目指した活動をしています。また活動を通して、人と人とが出会い、お互いに理解を深め、つながることを大切にしています。
鶴見教会では「フィリピンの子どもたちを主に就学支援を目的」として、1989年1月より支援を開始しました。当初1名の支援でしたが、今までに41名(2016年現在)のチャイルドを支援することができました。(内現在7名を支援中です。) 支援機関は小学校~ハイスクール・大学卒業までです。支援内容は就学支援の献金と、スポンサーとチャイルドとの交流が可能な、一対一のつながりを重視したプログラムである「ペンフレンド活動」もしております。
チャイルド・ファンド・ジャパン
②キリスト教メンタル・ケア・センター(CMCC)
現代における日本の社会はますます複雑の度を増し、それを反映 して、様々な悩みを訴え、解決を求めて苦しんでおられる方々が少 なくありません。精神的ケアを必要とする方も多くおられ、様々な 形の不適応で苦しんでいる方々は、子供から青年、高齢者にまで及 んでいます。
このような方々の必要に応えるために、CMCCはカ トリック・プロテスタント諸教派・無教会の方々を含め、広くクリ スチャンとしての立場に立って活動しています。養成講座で学習・ 訓練を受け資格を認定された相談員が、CMCCの目的に賛同する 多くの聖職者・精神科医・臨床心理士・弁護士・カウンセラー・ケ ースワーカーなどのご協力を頂きながら、皆様方のご相談をお受け しております。(下記HPページより引用)
CMCC HOMEPAGE
③横浜マック
横浜マックは、アルコール・薬物等依存症者の社会復帰を支援するNPO法人です。
1970年代、日本ではアルコール依存症は治らないと考えられて来ましたが、東京にアルコール依存症者のためのリハビリ施設「みのわマック」が開設され、横浜にも必要との声が上がり、1983年にアルコール依存症者支援のために結成された後援会が、NPO法人横浜マックの始まりです。1991年依存症者関係施設としては、日本で初めて、横浜市精神障害者地域作業所『横浜マック・デイ・ケア・センター』として認定されました。同時に、女性アルコール依存症者支援のための宿泊施設の設置を進め、1992年には横浜市精神障害者グループホームとして『まゆの家』を開設しました。
横浜マックには、安全な『居場所』、回復できる『プログラム』、一緒に歩いていく『仲間』という、依存症からの回復の基礎となる大切な3つのものがあります。ミーティングを中心としたグループセラピー、ビデオ鑑賞会、バス旅行、クリスマス会、年末年始フェローシップなど、病気からの回復への希望と勇気を得ていただくため、自助グループのセミナー等へ積極的参加を支援しています。(下記HPより引用)
横浜マック
④自然災害等による被災者支援及びクリスマス時の諸団体への献金
鶴見教会では、自然災害等が起こった際、被災された方々への支援として募金活動を行っています。また、災害対策や、被災された方々への理解を深めるための学習会も行っています。
最近支援金を送った主な災害:中越地震、東日本大震災、熊本地震
被災地訪問と学習:東日本大震災学習ツアー
⑤やまゆりホームの訪問
やまゆりホーム(特別養護老人ホーム)を毎月1回訪問し、入居者と一緒に童謡、唱歌等を歌い、交流しています。
【他教会との交流】
鶴見では、鶴見区内の他の教会やYMCA等との交流を行っています。
主な取り組みとしましては、東日本大震災、熊本地震等の街頭募金活動、
地震等の災害に備えての教会間の連携活動、交流会、講演会などを行っています。
【日本キリスト教会が大会・中会で取り組んでいる社会問題】
環境、平和(戦争)、憲法等の問題は神の似姿として創造された、 人間の尊厳に深く関係し、その維持・保存は教会に課せられた大切 な役割です。
以下の二つの問題は、日本キリスト教会にとって歴史的なかかわ りも深く、過去の罪責と同時に上にあげた宣教的課題でもあります。
鶴見教会はこの大会・中会が取り組んでいる社会問題にかかわっています。
①靖国神社問題
○靖国神社問題の始まり
政府が、1966年に、2月11日を「建国記念の日」と決定し、それに続いて靖国神社を国家護持にする動きを始めたことに端を発します。
1969年に、靖国神社の国営化法案が国会に提出され、日本キリスト教会も活発な反対活動を行いました。この法案は多くの団体が「信教の自由」等から反対したため廃案になり、これをきっかけにして全国で合祀拒否運動や公費を玉串料に使うのは憲法違反であるとの裁判が起こりました。
○靖国神社問題特別委員会の設置
1969年、この靖国法案反対のための特別委員会が大会と中会に設置されました。靖国神社法案を神の主権に対する挑戦としてとらえ、信仰告白の課題として教会的に反対運動を行うための神学的根拠づけと同時に、関係情報の収集・発信を通した学び・実践のための、講演・集会の開催、文書の発表を行っています。
特に、この問題に取り組む際の『教会と国家』に関する教会の神学的立場として、最初に紹介した「現代日本における教会と国家に関する指針」が、大会で決議された意義は大きなものでした。
○その後の取り組み
特別委員会を中心にして、靖国問題を多面的に捉える活動が続けられています。靖国法案の反対からスタートした活動は、戦争への罪責や日常の中で無意識に行う事柄の中に様々な問題性があることを自覚する内面的罪責に、そして最近は日の丸・君が代の強制や憲法の改定の動きなど、人権の侵害や平和の危機に対し積極的にかかわっていくことへと広がっています。
②日本軍「慰安婦」問題
日本キリスト教会が「韓国・朝鮮の教会に対して行った神社参拝強要について罪の謝罪」の表明を決議し、韓国の諸教会に謝罪したところ、韓国の諸教会からこの問題を日本政府が事実と認めるように働きかけることを要請されました。
〇日本軍「慰安婦」問題と取り組む会
日本キリスト教会人権委員会の委託のもと「慰安婦」問題と取り組む会が発足しました。この会では、被害者の方々の名誉回復とその補償の実現を中心に、歴史の学習会、講演会、証言集会、請願署名、機関紙発行、議員への働きかけ、などの活動を行っています。
被害者の方々は、今でも悲痛な苦しみを抱えた生活を強いられています。また、ご高齢になられて訃報が届くことに心が痛みます。人間の尊厳が回復されるには、立法の実現が求められており、他の市民団体の皆さんと共に力を合わせたいと願っています。
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「鶴見教会の社会問題への取り組み」主な修改正履歴
・2017年5月21日(日) 第1回 鶴見教会の社会問題への取り組み の全般見直し修改正を行う。